コラム

りんご家SUKEGAWA ~鮏川理恵さん~

秋の気配が感じられるさわやかな晴天の日。長野県小諸市松井地区にある『りんご家SUKEGAWA』の鮏川理恵(すけがわりえ)さんから、素敵なお話を伺ってきました。

心地良い風に吹かれながら、すくすく大きく育っているりんごたち

『りんご家SUKEGAWA』が始まるきっかけは、理恵さんの祖父母のりんご園でした。
「もともと、母の実家がりんご園だったので、親に連れられて子どもの頃はりんご畑によく来ていました。大人になってからまた、オンシーズンや土日などは手伝いに来ていました。親戚が正式にりんご園を継ぐことになり、私たち夫婦は独立してりんご園を始めることになりました。ちょうどそのタイミングで、松井地区で後継ぎがおらず、続けていく事が厳しいりんご農家さんの話を聞き、その畑をやることになって。分からないことがあると、近所の方たちが教えてくださったり手伝ってくださったりしました。それで、夫と、『この松井地区でやっていこう』と決めました。」

「可愛い可愛いと言って育てています。親バカ農法ですね。」と笑顔で語る理恵さん

 ちなみに、屋号の『りんご家SUKEGAWA』の「家」という字には、みんなが帰ってきたときにほっとできる、そんなりんご園でありたいとの願いが込められているそうです。その名の通り、『りんご家SUKEGAWA』のりんご畑と併設する店舗は、とても心安らぐ場所です。

創作型ワークショップ「りんごの学校」のランチ風景
店内には、りんご加工品の他にりんごにちなんだ作品たちがセンス良く並べられています

理恵さんたちが最も大切にしていることは「りんごを五感で味わってほしい」ということです。「『おいしい』はもちろん、箱を開けたときに『赤くてきれい!』と感じてもらうことや、りんご狩りに来たときに『気持ちいいな』『楽しいな』と感じてほしいです。また、『かわいい!』も提案したくて、雑貨部門も始めました。更に、オフシーズンも楽しんでもらえたらという想いから、「りんごのがっこう」という、作家さんを講師に招いてりんごの剪定枝で小物を作ったり、摘果したりんごの実を使って染物をしたりする創作型ワークショップも始まりました。」

「りんごのがっこう」で作ったステンドグラス。
息子さんが剪定枝を使って作ったえんぴつブローチ

「『めぐる、めぐらせること』をモットーにしています。りんごの木だけでなく、下に生えている草も、摘果した実も、土に還って栄養になる。お客さんの畑に来たときの『気持ちいい』の一言で、畑に気がめぐる。そんな循環を滞らせないのが私の仕事だと思っています。」

最後に、お客様へのメッセージを伺いました。
「私は、直接の知り合いでなくても、『これは〇〇さんが作った』というものが食卓に並ぶうれしさを広めていけたらいいなと思っています。それは食だけでなく、暮らしの道具も同じです。自分の好きなものに囲まれている、そんな豊かさを感じられる一環になれたらと思っています。うちのりんごが食卓の話題の一つになり、りんごでみなさんが笑顔になってくれたらうれしいです。」

すくすくと愛情をいっぱい受けて育った『りんご家SUKEGAWA』のりんごとりんごから生まれる品々。ぜひ一度お試しください!!

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