[台湾だより] 台湾6大都市の特徴とは?台湾在住者おすすめの各穴場スポットとグルメも紹介 ~新北市編~
台湾には「6大都市」と呼ばれる下記6つの都市があります。
①新北市
②高雄市
③台北市
④桃園市
⑤台中市
⑥台南市
※人口の多い都市順に掲載
6大都市の正式名称は「直轄市」。人口が125万人以上を抱える政治、文化、経済発展上特殊な地域に定められています。
順に6大都市それぞれの特徴を紹介します。
台湾在住者がおすすめする各都市の穴場スポットやグルメも紹介しているので、台湾旅行の際の参考にしていただけると嬉しいです。
第2弾は、台湾の中でも発展著しい新北市です。
新北市は、台湾の西北部に位置しています。もともとは「台北県」という名称でしたが、2010年から「新北市」に変更となりました。2023年現在、台湾の中でもっとも人口が多く、台北市の衛星都市として急成長し、発展が進んでいます。
特徴
台北市をぐるっと取り囲むような地形となっており、台北市を挟んで東西南北の広範囲にわたって位置しています。そのため、台北市に近いところでは都会的な一面が見られる反面、最北端や最東端、最南端では風景や自然が楽しめる場所が多く、地域により異なる一面を見られる点が新北市の特徴です。新北市の北部には美しい夕日がみられることで人気の「淡水」、東部にはノスタルジックな景色が人気の「九份」があります。また、陶器の街として有名な「鶯歌」は新北市の西部に位置しており、北部における人気観光地の多くが新北市に位置している点も特徴のひとつです。
気候
新北市は、年間を通して雨の多い都市です。5月頃の梅雨、夏のスコール、そして冬も長らく雨が続きます。また、台湾は暑い国というイメージがありますが、北部にある新北市の冬は寒いです。12月から2月になると最低気温が10度を下回る日もあり、ダウンやコートなど防寒着が必須になります。
穴場スポット【淡水老街】
新北市のおすすめ穴場スポットは「淡水老街」です。
老街とは古い街並みを指し、懐かしい雰囲気を感じられる場所。淡水老街の楽しみ方は2つあり、ひとつは中正路にある伝統的な街並みを歩くこと、もうひとつは海沿いでの風景観賞です。中正路には、台湾カステラやゴムのような硬さに煮た卵「鉄卵」など、淡水名物を販売するお店があちこちにあります。
駄菓子や昔懐かしいおもちゃを販売する雑貨屋もあり、淡水名物を食べながら街歩きを楽しめるでしょう。また、台湾人が大好きな「阿給(アーゲイ)」も、ほかの地域ではあまり目にすることのない淡水の名物グルメ。
阿給は、日本語の「揚げ」が由来の食べ物で、油揚げの中に春雨などの具を入れ、魚のすり身で閉じ、蒸して甘辛いタレがかけられています。淡水老街には阿給が食べられるお店が数多くあるため、自分好みの阿給を探して食べ比べをしてみてもおもしろいかもしれませんね。
一方、海沿いでは海産物を販売するお店や射的などがあり、お祭りのような雰囲気が楽しめます。淡水は夕日が有名な街でもあるので、お茶を飲みながら夕日が海に沈んでゆく様子をながめていると、感動的な風景に出会えるでしょう。
グルメ、遊び、風景など見どころが満載な淡水老街は、一日たっぷり遊ぶことができるおすすめスポットです。
グルメ【臭豆腐】
名前からして臭そうな臭豆腐は、実際にとても匂いが強い食べ物です。臭豆腐は、台湾各地で食べられる人気のB級グルメですが、新北市にある「深坑老街」は臭豆腐で有名な場所ということもあり、今回新北市グルメとして臭豆腐をご紹介します。臭豆腐は、中国湖南省発祥の豆腐を発酵させた食べ物です。食べ方はさまざまで、豆腐を揚げたもの、煮込んだもの、蒸したもの、タレをからめて炭火で焼いたものなどがあります。
揚げタイプの臭豆腐は煮込んだ臭豆腐ほど匂いが強くなく、初心者むけ。中国語では「炸臭豆腐」や「脆皮臭豆腐」といいます。見た目は厚揚げのようですが、外側がカリカリとした食感となっています。揚げた臭豆腐には、キャベツか白菜の酢漬けが添えられているのが一般的。キャベツの酢漬けを一緒に口に入れると、さっぱりとした口当たりになり、また違ったおいしさを味わえます。
炭火で焼いた臭豆腐は、中国語で「炭烤臭豆腐」と書きます。串に刺した臭豆腐にお店オリジナルのソースを塗り、炭火で焼くスタイルです。臭豆腐には中央に切れ目が入っており、切れ目の中に酢漬けキャベツ(あるいは白菜)がたっぷりと入っているため、さっぱりとした味わいです。
まずは「炸臭豆腐」か「炭烤臭豆腐」で臭豆腐のおいしさを知り、その後で煮込み臭豆腐にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
お土産【茶葉】
新北市では、良質な茶葉を生産していることでも知られています。代表的なのが、三峽の「碧螺春」「蜜香紅茶」、林口の「龍壽茶」、坪林の「文山包種茶」石碇の「東方美人茶」「鉄観音」です。
茶葉にくわえて、新北市にある陶器の街「鶯歌」や茶芸館の多い「九份」で茶器を購入すれば、日本に戻ってからも台湾気分が味わえます。
新北市は台北からも近く淡水、九份、深坑、鶯歌など魅力ある老街が多く残る地域です。台湾人も良く訪れる観光スポットでもあります。台北からのアクセスもよいので、台湾に何度も訪れている方には新たな発見があるかもしれません。
文:sammy