コラム

天然石アクセサリー【meine freudeマイネフロイデ】~柳沢藍さん~

長野県篠ノ井で天然石アクセサリーを手掛けるmeine freudeマイネフロイデの柳沢さんにお話しを伺いました。私が長野の素敵な手作りの物を探していた時、たまたまSNSで柳沢さんの作品を目にしました。その作品に一目ぼれしご連絡をさせて頂いたところ、私どものコンセプトに共感していただき出店をして頂けたのです。

店名になっているmeine freudeマイネフロイデの意味を伺うとドイツ語で「私の喜び」という意味だそうです。石を見て嬉しくなる気持ちを表したかったとのこと。天然石アクセサリ―を始めたきっかけを伺うと「アクセサリー作りを始めて5-6年になります。それまでは普通に会社勤めをしていましたが、退職して自分の時間を持てるようになり、様々なことに興味を持ち始めました。その中でも、ものつくりに興味を持ち始めました。最初はビーズから始めましたが、やがて天然石に興味を持つようになりました。昔から天然石が好きだったのです。天然石を見た時に湧き上がる気持ちがありました。好きだったことを思いださせてくれました。周囲の人たちからの刺激も大きかったです。」

それから試行錯誤しながら、独学でいろいろなアクセサリーつくりを学び、製作するようになったそうです。製作にあたりどのようにインスピレーションを得るのかを伺うと、「普段は私はまず石を仕入れて、それらを見て、手に取り組み合わせていく中で、インスピレーションを得ます。実は今回は初めて、デザインから作り始めました。信州らしさということで自分の周りにある自然の美しさや、季節の移り変わりの短い美しさを表現したかった。気に留めていないとわからない美しさです。周りにある、気づきにくい美しさを再認識することができました。例えば、朝露が作り出す自然の美しさは、何にも代えがたいものがあります。私たちは、このような自然の美しさに囲まれている。天然石も長い時間をかけて地球が作ってきたものを頂いている。そういう思いを大切にしたいと思っています。」

また作品作りにおいて大切にしていることを伺うと「私が作品作りにおいて大切にしているのは、細かい部分まで丁寧に正確に作ることことです。作りが丁寧でしっかりとしていること、そして何年経っても使い続けられるようなデザインにすることを目指しています。流行にとらわれず、長く使ってもらえるデザインを心がけています。また、作品を見ているだけでも楽しめるようなものにすることも重要だと考えています。例えば、作品を見ているだけでもニヤニヤしてしまうような魅力的なデザインに仕上げたいのです。作品を身に着けることで気分が上がるのはもちろん、外したときにも美しさを感じていただけるようなデザインを目指しています。いろいろな楽しみ方をしてほしいですね。」天然石ということでやはり同じようなサイズ、デザインでも個性があるそうです。唯一無二の天然石だからこその面白さがあるのですね。

作品作りで一番楽しい瞬間は、石の自分にしか見えていない美しさを発見すること。また石にはその人が必要としているものを惹きつける力がある。その石と人との出会いが楽しみの一つでもあると。マルシェイベントにも多く参加されている柳沢さん。イベントではその場で石を選んでもらい、セミオーダーでアクセサリーを製作する。そうすると不思議なことに、その人がその時必要としている石を選ぶことが多いそう。天然石というとパワーストーンとして身につける方も多いが、柳沢さんも石言葉など石の持つ力を勉強しているが、お客様に聞かれなければお伝えしていないそう。「意味合いが先に来ると思考や欲が先に来ちゃう。石の持つ意味や目的にとらわれず、『なぜか惹かれる』という感覚を大切に選んでほしいのです。ただ何もお伝えしていないのに、その人が今必要としている石を選ぶことが多いんです。やはり石が大昔からお守りなどに使われてきたということはそういうことかな、見えない世界も大事にしたいと思っています。」

最後にお客様にメッセージを頂きました。「唯一無二の天然石のおもしろさ、美しさを楽しんでいただきたいです。気楽に日常に取り入れてほしいです。今回の作品は私の住む信州の美しさなどをもとに心象風景をデザインしました。お客様の思い出にもリンクできたら嬉しいです。」

今回お話を伺い、同じような風景や自然の美しさに共感していることに驚かされました。柳沢さんの作品に惹かれたのは、同じような景色を見、同じ美しさに惹かれていたからなのだと思います。長野の自然の美しさが感じられる唯一無二の天然石アクセサリーです。

文:臼田美穂

関連記事一覧